
21日にも召集される臨時国会冒頭の首相指名選挙を巡り、高市早苗総裁に投票しない「造反議員」の名前が書かれた「怪文書」が出回っている。名指しされた議員らは「あり得ない」と否定している。
立憲民主党の有田芳生衆院議員が自らのX(旧ツイッター)で「怪文書」として拡散している画像には、自民所属国会議員26人の名前が書かれている。同氏は「実際には具体的にさらに進んでいます」と書き込んだ。
名指しされた国光文乃衆院議員は15日、自身のXで「根拠不明ですが、あり得ません」と否定。「自民党は責任政党。民主的に選ばれたリーダーを、熟議の上、結束して支えます」と誓った。総裁選で小泉進次郎農林水産相の広報班長を務めた牧島かれん元デジタル相も同日、「根拠不明で、あり得ないことです」と断じた。
鬼木誠衆院議員は自身のXに【私に関する偽情報を否定します】と題して投稿。「出所不明の偽情報が出回っています。内閣総理大臣を決める首班指名選挙で、自民党から造反者が出て自民党が下野するという内容です。その造反者リストの中に私の名前が入っています。全く根も葉もない情報で、そんなことは絶対ありません」と書き込んだ。

首相指名選挙を巡り、立民は政権交代に向けて党首・幹事長会談を重ねている。野田代表は、野党統一候補として、国民民主党の玉木雄一郎代表を挙げており、日本維新の会の藤田文武共同代表と公明党の斉藤鉄夫代表も選択肢の一つとしている。
「怪文書」は、首相指名選挙の四つのシナリオを紹介している。そのうち、立民と公明に自民から26人が「造反」すれば198票となり、170票の自民を上回り斉藤総理が誕生するという青写真を描いている。
有田氏はその後のX投稿で、「造反予想議員を全否定する政治部記者もいます。それでも政局は流動的で何が起きてもおかしくない」と書き込んでいる。
経済評論家の渡邉哲也氏は自身のXで、記名投票の首班指名で「造反すれば除名で、政治生命絶たれます」と指摘。有田氏が投稿した「怪文書」の信頼性に疑問を呈した。





