トップ国内【NEWSクローズ・アップ】国民・玉木代表が立民牽制 「首相ポスト狙いで基本政策曲げない」

【NEWSクローズ・アップ】国民・玉木代表が立民牽制 「首相ポスト狙いで基本政策曲げない」

街頭で演説する国民民主党の玉木雄一郎代表=13日午後、広島市中区

 来週にも召集される臨時国会で行われる首相指名選挙を巡り、最大野党の立憲民主党と直近の衆参両院選で躍進した国民民主党の間で駆け引きが激化している。

 国民民主の玉木雄一郎代表は13日、立民の野田佳彦代表が野党候補一本化に向けて呼び掛けている党首会談に「応じる」と表明した。自身のX(旧ツイッター)に投稿した。早ければ15日に会談を行う案が出ている。玉木氏は、榛葉(しんば)賀津也幹事長に自民党、公明党、日本維新の会とも幹事長会談を申し入れるよう指示したことも明らかにし、「各党としっかり協議」すると強調した。

 それに先立ち、玉木氏は「国家国民を守り抜くことは、首相ポストよりも重要」と題する長文を投稿した。その中で、立民から野党統一候補に提案されていることに懸念を表明。現実に即さない立憲の安保政策を厳しく批判するとともに、立民が数合わせで勝手に自身を首相指名することに難色を示した。

 野田氏は12日、テレビ番組で「(衆院)野党の第1党、第2党、第3党、足し算すると自民党の196を上回る」と語り、立民、維新、国民民主がまとまれば野党から首相を出し政権交代できると訴えた。ただ、国民民主内には立民との連立に拒否感が強い。

 立民は第2次安倍内閣で成立した安全保障法制の「違憲部分の廃止」や「原発ゼロ」を掲げており、国民民主が野党協力の大前提とする安全保障とエネルギー政策で大きな隔たりがある。野田氏は、玉木氏がこれらの政策で国民民主の政策への一致を求めていることについて、「あまりにも高いところからものを言いすぎじゃないか」と記者団を前に苦言を呈した。

 長文のXは、野田氏の発言に対する反論でもある。「玉木雄一郎、そして国民民主党は首相ポスト狙いで基本政策を曲げることは断じてないということ。特に、国を守る根幹の政策である安全保障政策の一致は極めて重要だと考えています」と念を押し、「これは高い低いという問題ではありません。安全保障政策は国民の生命や財産に直結する国の基本政策です。交渉して譲ったり譲られたりする問題ではないのです」と強調。「立憲民主党は、この点を曖昧にしたまま政権を担えると本気で考えているのでしょうか」と牽制(けんせい)した。

立・国、安保政策で隔たり

 玉木氏は立民の本気度について問いただした。

 「結局、厳しさを増す安全保障環境の変化にいかに現実的に向き合えるかは、立憲民主党自身の問題です。本気で政権を担うつもりがあると仰るのであれば、私から指摘されるまでもなく、自ら政策を変更すべきです。立憲民主党にこそ政権交代の覚悟、本気度が問われています」

 この投稿は13日午後6時現在、600万回以上表示され、2500以上の書き込みがある。その中には、「今の立憲と組んでも利用されて終わりますよ」「野党第一党が自分たちの党首ではなく第三党の党首に首班指名しようぜってムーブが情けないしダサすぎます」など、立民との連携に批判的な意見が目立った。

 また、「今の国難、そして国民生活を考えた時、自民党と連立を組むのが一番では」など、高市早苗総裁率いる自民と協力を求める声も多く寄せられている。

 (豊田 剛)

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