トップ国内帰宅難民、酷暑、行列… それでも万博に行くべき理由

帰宅難民、酷暑、行列… それでも万博に行くべき理由

大阪・関西万博は残り2カ月を切り、終盤戦に差し掛かっている。

ガス漏れ、ユスリカの大量発生、パビリオン未完成、酷暑、何をするにも長蛇の列、パビリオンを予約しないと入れないがそもそも予約が取れない…。追い打ちをかけるように13日夜、万博会場と直結する唯一の鉄道アクセス、大阪メトロ中央線が一時全線で運転を見合わせ、何万もの人が帰宅できない事態になった。

猛暑の中、日傘をさして入り口に並ぶ人々
猛暑の中、日傘をさして入り口に並ぶ人々

開幕前から現在に至るまでネガティブな情報が飛び交い「決して行くものか」と決め込んでいる人が多いのではないか。

実は筆者も7月の時点ではその一人だった。しかし、実際に行って「良かった」という身近な人から強く勧められ、「もう一回行っても構わない。行かなかったら絶対に後悔するから一緒に行こう」と言われ、重い腰を上げて行くことにした。

2日夕方と3日の1日半滞在し、結論から言うと、行って本当に良かった。東京からの新幹線往復代、通常より割高の大阪での宿泊代、そして人混みや酷暑などの条件を差し引いても大満足だった。

万博のシンボル、大屋根リングの下は涼しい
万博のシンボル、大屋根リングの下は涼しい

なぜ行ってよかったのか、理由を列挙したい。

真っ先に挙げられるのは、唯一無二の感動体験だ。規模に制限がない「登録博覧会」はおよそ5年に1度開催されているが、次回、いつ日本で開催されるか分からない。世界規模の博覧会が地元で開催されているのに、行かないのは正直もったいない。毎日、「ナショナルデー」など数々のイベントが行われており、いつ訪れてもお祭りムードを楽しめる。

二つ目に、パビリオンの展示内容が充実していること。米国、フランス、イタリア、サウジアラビアに代表されるように、各国の特徴をふんだんに生かした展示は見どころが詰まっている。各国のおもてなしの違いを楽しめる上、その国に行ったような気分になれる。紛争で入国が難しいウクライナととパレスチナの展示はお勧めだ。

ウクライナなど紛争地域の展示は見どころたくさん
ウクライナなど紛争地域の展示は見どころたくさん

テクノロジーが発展し、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)といった技術のおかげで現地に行かずとも疑似体験ができるとはいえ、実際の体験に勝るものはない。

三つ目に、世界各国についての関心や知見が広がる。国内パビリオンでは、世界の未来、異文化理解、環境や社会問題など多岐にわたるテーマを学ぶことができる。特に子供にとって教育的意義があり、将来の仕事や人生についてヒントが得られるだろう。

それから、万博の魅力は、各パビリオンの建築物だ。世界的に著名な建築家が手掛けたものが多く、万博のシンボルである大屋根リングは一見の価値がある。夜間のライトアップが美しいパビリオンもあるので、1日中滞在することをお勧めする。

夜の外観が特に美しいフランスパビリオン
夜の外観が特に美しいフランスパビリオン

繰り返すが、大阪の夏の暑さは厳しい上、人混みは避けられない。行列が長すぎて並ぶこともできないところや、予約がないと入れないパビリオンも多い。

20回ほど行ったという69歳の女性に話を聞いたが、まだ回れていないパビリオンがいくつもあるという。パビリオンの待ち時間に前後の人と会話を楽しんだり、世界各国の料理は行くたびにメニューが変わっていたり、いつ来ても飽きることはないそうだ。8月は花火が打ち上げられたりと、いつ訪れても違う景色を五感で楽めるのが魅力なのだろう。
 (豊田 剛、写真も)

8月末まで毎日打ち上げられる花火
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