
終戦から80年を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館(東京都千代田区)で開かれた。天皇、皇后両陛下や石破茂首相、遺族ら約4500人が参列。先の大戦で犠牲となった約310万人の冥福を祈り、平和を願った。
式典では国歌斉唱の後、正午の時報に合わせ参列者全員が黙とうをささげた。
天皇陛下は「戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ、私たち皆で心を合わせ、将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていく」とお言葉を読み上げられた。さらに今年も「深い反省」の表現と共に「戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈る」と述べられた。
これに先立ち、首相は式辞で「進む道を二度と間違えない。あの戦争の反省と教訓を、改めて深く胸に刻まなければならない」と強調。2012年の野田佳彦首相の式辞以来、首相として13年ぶりに「反省」という言葉を使った。
終戦後、朝鮮半島からの引き揚げ船が機雷で沈没し、2歳で父親を亡くした埼玉県川越市の江田肇さん(82)は追悼の辞で、戦後の平和と発展の裏に「国を思い、最愛の家族の幸せを願い、ふるさとの友や山河を懐かしみながら散華(さんげ)なされた多くの戦没者がいることを、私たちは決して忘れることはない」と強調。さらに「わが国は争いのむなしさ、復興の難しさ、平和の尊さを世界へ訴えることが求められている」と呼び掛けた。
厚生労働省によると、この日参列した遺族は3358人で、最高齢は98歳、最年少は3歳だった。初めて戦後生まれが半数を超え、53.2%を占めた。戦没者の親の参列は15年連続でなく、コロナ禍による縮小開催期間を除くと初めて配偶者も不在となった。





