トップ国内【連載】2025参院選 注目区を行く 立共一本化、裏金で自民逆風 福島選挙区

【連載】2025参院選 注目区を行く 立共一本化、裏金で自民逆風 福島選挙区

演説に耳を傾ける有権者ら=12日、福島市(長野康彦撮影)

5人が立候補した福島県選挙区(改選1議席)では、自民党現職の森雅子と立憲民主党新人の石原洋三郎が激しく競り合い、参政党新人の大山里幸子がこれを追う構図となっている。

コメ価格高騰をはじめとした物価高対策、「政治とカネ」の問題、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興、少子化・人口減少対策などを争点に、論戦は熱を帯びる。

「少子化対策担当大臣の時に『ふくしま子ども・女性医療支援センター』を作った」。4期目を目指す森は12日、養蚕で栄えた川俣町で演説し、東日本大震災復興予算の福島県分として1兆6000億円獲得したことなど、自身の実績を強調。女性の人口流出の問題や、「男女の賃金格差の全国ワーストワン、2年連続、これを解消していく」と女性の立場から支持を訴えた。応援弁士には元外相の上川陽子や東京都知事の小池百合子など大物を迎えている。

同じ日に石原は、地元福島市で「物価高で国民の暮らしが厳しい時だからこそ、希望が見えるような活力が出てくるような政治を行っていかなくてはならない」と演説。食料品に限って暫定的に消費税を0%にし、ガソリン減税暫定税率の廃止に取り組むとともに、「与党を過半数割れに追い込み、野党が結束してこのガソリン減税の法案を成立させる」と強調した。

「情勢調査で、4月は現職が強く石原候補は全県で知名度が足りなかった。厳しいかなと思った。5月、猛烈な勢いで追い上げた。チャンスがあるかもしれないと思い始めた。6月、相手の背中に手が届くような状況まできた。7月、完全に並んだ。全国で一番伸びてきている」

応援に駆け付けた立民代表の野田佳彦は手応えを感じている様子。「1人区で自公に勝つのは大変。でも相手は“裏金”に関わった人。絶対に負けてはいけない」と気勢を上げた。元福島県知事の佐藤雄平も応援に駆け付けた。

2強対決に食い込みたい大山は13日、地元郡山市の郡山駅前で演説し、「日本は30年間、生活が豊かになっていない。なんとかしてほしいじゃなくて、なんとかしなきゃいけない」と国民の政治参加を訴えた。「給料は上がらず、税金、社会保険料が上がっている。なぜそんなことができるのか理解できない」と政府を批判。「今必要なのは減税だ」と強調した。

参院選福島県選挙区では前回2022年、前々回19年ともに共産党が独自候補の擁立を見送り、立民、国民民主党、社民党などと共に野党統一候補を支えたが、いずれも自民候補に約10万票差で敗れた経緯がある。

森自身も関わった政治資金収支報告書不記載問題で自民に逆風が吹く中、共産は公示直前に独自候補擁立を見送った。野党は勢いを増している。

ある自民関係者は、「森には人望がなく、県連の応援にもあまり力が入らない」と内幕を明かした。公明党が推薦を見送ったことで創価学会の組織票が期待できないことから、「負ける要素がたくさんある。大きな流れを変えるのは無理」とこぼした。

(敬称略)

(参院選取材班)


【連載】2025参院選 注目区を行く 大阪選挙区 新勢力伸長で公明埋没 大阪選挙区

【連載】2025参院選注目区を行く 無風一転、過去最多の乱戦へ 千葉選挙区

【連載】2025参院選注目区を行く 15年ぶりの保守奪還なるか 沖縄選挙区

【連載】2025参院選 注目区を行く 自民「2議席死守」も正念場の岩本 北海道選挙区

【連載】2025参院選 注目区を行く 維新台頭、共産“牙城”の陥落も 京都選挙区

【連載】2025参院選 注目区を行く 立共一本化、裏金で自民逆風 福島選挙区

【連載】2025参院選 注目区を行く 既成政党不信で自公維苦戦 兵庫選挙区

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »