トップ国内【連載】2025参院選 注目区を行く 維新台頭、共産“牙城”の陥落も 京都選挙区

【連載】2025参院選 注目区を行く 維新台頭、共産“牙城”の陥落も 京都選挙区

演説に拍手を送る人々=3日、京都市(豊田剛撮影

京都選挙区では今回改選期を迎える2013年、19年で、自民党と共産党が勝利した。前回22年には自民と立憲民主党が議席を獲得。長年、3党で議席を分け合っている。今回は実質、自民、共産に立民と維新を加えた「四つどもえ」の戦い。勢力図が変わるかどうかが注目される。

北陸新幹線の延伸計画は争点の一つ。自民が中心となって推進する福井県小浜市と京都市とをつなぐ「現行ルート」案は、京都市内の地下水や環境への懸念から同市議会は6月、反対決議を可決した。

延伸計画に強く反対するのは共産現職の倉林明子。「延伸計画中止の願いを寄せていただきたい」と訴えてた。公示日の3日、代表の田村智子は阪急大宮駅前(京都市)で応援演説した。党が強調する「宝の議席」を是が非でも守り抜きたい意志の表れだ。

田村は、複数の選挙区で立民との候補者調整ができたことを誇らしげに語ったが、京都では立民もれいわ新選組も候補者を立て“分裂選挙”となった。6年前の参院選では、倉林は立民の候補に1万4千票差まで迫られた。加えて、衆院京都1区・比例近畿ブロックで比例で10選した元国会対策委員長の穀田恵二が政界引退し、当時の勢いはない。

迎え撃つ自民も安泰ではない。

「今回は一番厳しい選挙。安倍元首相が3年前、凶弾に倒れ、混迷の渦の中の選挙だ。日本を取り戻し、安倍(晋三)元総理との約束を果たすため、命を懸けて戦う」。4期目を目指す自民現職の西田昌司は、京都市中京区でこう訴えた。

派閥パーティー収入不記載があった上、今年5月には、沖縄のひめゆりの塔を巡る発言で謝罪に追い込まれた。新幹線延伸計画については、「国が事実と科学に基づいて懇切丁寧に住民に説明するもの」と説明に追われている。選対関係者は、「『西田包囲網』が敷かれている。今回はどぶ板選挙」と話した。

「京都は大変なんだ。本当に自民党と共産党が強い。でも皆さんには国会に(維新を)押し出す力がある」

日本維新の会代表の吉村洋文は、京都駅近くの商業施設で新人・新実彰平の支援を求め、北陸新幹線について「米原ルート」などと比較検討しないと「京都府民にとって不誠実」だと訴えた。

新実は昨年10月に他陣営に先駆けて出馬を表明した。京都選出で維新共同代表・前原誠司が全面的にバックアップし、維新支持層を手堅くまとめている。元民放アナウンサーで「夕方の顔」として知名度もあり、無党派層を取り込んでいる。

立民公認で元衆院議員の山本和嘉子は、17年間秘書を務めた参院議員・福山哲郎と二人三脚で全県を走り回っている。衆院を1期経験したが、「全県的な知名度はまだ足りない」(陣営関係者)。序盤から党幹部が次々と応援に入り、「あと一押しが必要」と訴えている。

国民民主党は、3年前の参院選で維新候補を、6年前は立民候補をそれぞれ推薦・支持し独自候補の擁立を見送ってきたが、今回は、候補者調整を求めた連合京都の要請を押し切って元府議の新人・酒井常雄を擁立した。

(敬称略)

(参院選取材班)


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