安倍晋三元首相が暗殺された銃撃事件から3年になるのを前に、事件を検証する講演会(ターサン出版・放射線防護情報センター主催)が5日、東京・永田町の星陵会館で開かれ、理学博士の高田純氏が調査を報告した。事件の全体像として「安倍氏消去と安倍派の弱体化が目的で、無関係の旧統一教会(世界平和統一家庭連合)を利用した」と強調した。

高田氏は事件発生前後の映像分析などから、頭に白いヘッドホンを着けたマスク姿のセーラー服の女性の存在に言及。「調べたところ、近隣の学校で着ている制服ではなかった。事件が起きた瞬間も人々とは別の方向に走って逃げて行った」と指摘し、改めて山上徹也被告の単独犯でなく組織的なテロの可能性を訴えた。
また、事件の真相究明のため、自身の研究結果をまとめた本を出版しようとしたところ、出版社から何件も断られたことから「相当な圧力が言論界にあると思わざるを得ない」と述べた。
講演後、出席者の一人で情報戦略アナリストの山岡鉄秀氏は「国内で権力を持っている人々は隠蔽(いんぺい)に必死で、真実を語ることはしない。もう一度日本を高い道徳性を持つ国にしていかなければいけない」と呼び掛けた。このほか、会場からは「手製銃を再現して実証実験をすべきだ」などの意見が出た。





