
2022年に安倍晋三元首相が暗殺された事件の真相究明を求める集会(主催・元首相暗殺事件究明委員会)が13日、東京都内で開かれた。弁護士の徳永信一氏が講演を行い、「事件の真相究明を求める声を挙げるべきだ」と訴えた。約200人が詰め掛け、会場は満席となった。
徳永氏は山上徹也被告の現在の弁護団について、「裁判では争わずに被告の罪を認めて、旧統一教会への恨みを強調した情状酌量だけで争おうとしているようだ」と説明。その上で弁護団に対し、「真相究明に向けた弁護をすべきだという声を、SNSや署名活動などを通じて大きくしていくべきだ」と主張した。山上被告と別の犯人がいる可能性について、「疑問があるならば、その疑問に答える裁判にしなければいけない」と指摘した。
ゲストとして招かれた憲法学者の小林節慶応大名誉教授は、講演内容を受けて「真実を解明して、責任を取るべき人に取らせるべきだ。これは決して放棄してはいけない」とコメント。ノンフィクション作家の福田ますみ氏は事件発生から2年10カ月経っても公判が始まらないことに対し「ここまで時間の掛かっている公判前整理手続きはないだろう」と疑問を呈した。