トップ国内中国の蛮行 世界中に訴え 中国大使館前 南モンゴル有志が抗議

中国の蛮行 世界中に訴え 中国大使館前 南モンゴル有志が抗議

南モンゴルを象徴する旗を掲げ、中国大使館に向かって抗議の声を上げる南モンゴルの人たち=11日午前、東京都港区(辻本奈緒子撮影)
南モンゴルを象徴する旗を掲げ、中国大使館に向かって抗議の声を上げる南モンゴルの人たち=11日午前、東京都港区(辻本奈緒子撮影)

中国共産党による弾圧行為に抗議するため、日本在住の南モンゴル(内モンゴル自治区)出身者らが11日、東京・元麻布の中国大使館前で抗議活動を行った。

南モンゴルでの草原開発に抗議していた牧畜民の男性メルゲンさんが2011年5月11日、漢人の開発業者の運転するトラックにひかれて亡くなって以来、毎年5月に有志で抗議の声を上げてきた。中国当局による南モンゴルの地下資源乱掘の中止や、2020年以降はモンゴル語教育の廃止措置の撤回などを求めている。

抗議活動に先立ち、世界モンゴル人連盟のダルハド・ハスチョロ理事長は「中国人は他の文化を同化するか完全になくすことしか考えていない。私たちがモンゴル人らしく自由に生きるためには、中国と別々になり、自治権を手に入れるしかない」と述べ、「そのために、日本をはじめ国際社会、有志の応援が必要だ」と呼び掛けた。

南モンゴルの自決権確立を目指す国際組織「南モンゴルクリルタイ」のオルホノド・ダイチン副会長は「私たちの声は小さいかもしれないが、南モンゴルを浄化しようとしている中国共産党の乱暴な姿勢を世界中に訴えていかなければならない。見て見ぬふりをしてはいけない」と声を張り上げた。「文化を破壊するな」とシュプレヒコールを上げる参加者らの目の前を、大使館から出てきた乗用車が横切る場面もあった。

この日、抗議活動をしたのは、日本人支援者も併せて9人。参加者の1人は「年々人数が減っている」と声を落とす。理由として、日本国内でも中国による監視が強まっていること、年月がたつ中で「抗議活動をしても意味がないのでは」と思う人が増えていることを挙げた。また「中国大使館前に集まること自体リスクが高い」とも語った。

主催者によると、同日、東京以外にも札幌、名古屋、大阪、福岡の各中国領事館周辺、米国やオランダでも抗議活動が行われた。

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