
「わあ、見えた!」
曇り空の切れ間から、うっすらと富士山が顔を出すと、思わず歓声が上がった。カメラやスマホを構えた人々が一斉にシャッターを切る。
山梨県富士河口湖町の富士本栖湖リゾートで開催中の「富士芝桜まつり」は、春の風物詩として定着している。約50万株の7種類の芝桜がピンクや白、紫色に染まり、富士山と美しい競演を繰り広げている。


この日は曇天で肌寒かったが、外国人観光客や修学旅行生など多くの観光客でにぎわっていた。富士山が雲の切れ間から顔を出すたび、会場は熱気にあふれた。
18年目の今年は「ピンクの海を旅する小舟」や「恋するハートのベンチ」など、新たなフォトスポットも登場。縫いぐるみを置いて撮影する人や、芝桜と向き合うカップル、犬を連れた夫婦などの姿もあり、にぎやかで温かな雰囲気に包まれていた。
園内には「ほうとう」や「甲州ワインビーフのチーズカツ」「桔梗信玄ソフト」など地域グルメが並ぶ。中でも、富士山の形をしたプリンが載ったクレープやカステラなどのスイーツは、SNS映えを狙う若者に人気だ。
隣接する「ピーターラビット(TM)イングリッシュガーデン」では、物語を再現した装飾やキャラクターが迎えてくれる。ガーデン内のカフェでは、キャラクターをモチーフにした食事も提供され、来場者はその世界観を楽しんでいた。
富士本栖湖リゾートから都心に戻る途中、河口湖に寄るのがお薦め。甲斐武田軍に属していた「水軍」の安宅船(あたけぶね)をモチーフにした和風遊覧船「天晴(あっぱれ)」も人気だ。湖上から眺める富士山は、旅の気分を高めてくれる。
(文・山田芙珠美)











