戦後、ＮＨＫが連合国軍総司令部（ＧＨＱ）の思想工作に加担した問題の是正を訴える街宣活動が10日、東京都渋谷区のＮＨＫ放送センター前で行われた。有識者や賛同者が集まり、「戦後80年たっても責任を果たしていない」とＮＨＫの姿勢を批判。公共放送のあり方に疑問を呈し、国民に対する謝罪と説明を求めた。
国際政治経済学者の山下英次・大阪市立大名誉教授は、ＮＨＫは１９４５年にＧＨＱの指導でプロパガンダ番組を放送させられた事実を「いまだに告白していない」と指摘。「ＧＨＱの宣伝部門や検閲部門が放送センターに常駐し、『太平洋戦争』という用語を使わせるなど、歴史認識に強い影響を及ぼした」と語った。その上で山下氏は、日本の歴史を見直すため、「サンフランシスコ講和条約発効日である４月28日までにＮＨＫとして公式に説明すべきだ」と訴えた。
マイクを握った別の男性は、放送法第４条に書かれている①公安及び善良な風俗を害しないこと②政治的に公平であること③報道は事実をまげないですること④意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること――にＮＨＫは「まるっきり違反している」と抗議した。
