笹川スポーツ財団(SSF)は8日、「スポーツライフ・データ2024」の刊行に合わせ記者会見を都内で行い。運動実施、スポーツ観戦、スポーツボランティアに関する調査報告を行った。
調査の結果、年1回以上、運動・スポーツをした人の割合が69・8%で、06年以来の低水準になった。30・2%が「まったく運動・スポーツをしていない」と回答し、社会全体の運動に対する関心の低下が浮き彫りになった。競技場などでスポーツを直接観戦した人の割合は26・2%。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ前回22年の調査から6・9ポイント増加した。
調査を監修した高峰修明治大学教授は会見で、「コロナ禍で一度離れてしまった人が戻るにはきっかけが必要。スポーツの世界にもう一度参加してもらうには、社会全体で後押しが必要だ」と述べた。
同財団の水野陽介・シニア政策オフィサーは、スポーツ環境やサービスの拡充を評価し、「それらの活用が、限られた時間の中で運動や観戦を楽しむきっかけとなり、健やかな社会実現へのターニングポイントになる」と話した。
スポーツライフ・データ
1992年から隔年で「スポーツライフに関する調査」を実施し、全国の18歳以上を対象に「する・みる・ささえる」の観点から、スポーツを取り巻く状況を調査したものをまとめたもの。調査票に記入してもらう形式で、全国300地点の3000人のデータを集めた。調査期間は2024年6月7日~7月7日。