トップ国内「拉致」と「解散」 密接なつながり 後藤徹氏らが都内でシンポ

「拉致」と「解散」 密接なつながり 後藤徹氏らが都内でシンポ

シンポジウムに出席した「全国拉致監禁・強制 改宗被害者の会」代表の後藤徹氏(中央)とノンフィクション作家の福田ますみ氏(右)=1日午後、東京都北区(石井孝秀)

世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)の信者を、親や一部のキリスト教牧師などが監禁して強制棄教させる問題で、信者を中心とした「信教の自由と基本的人権を守る北東京の会」は1日と2日の両日、拉致監禁問題に反対するシンポジウムを東京都内で開いた。

1日には「全国拉致監禁・強制改宗被害者の会」代表で、12年5カ月監禁された経験を持つ後藤徹氏とノンフィクション作家の福田ますみ氏が登壇。後藤氏は長期間の拉致監禁を経て自由の重要性を再認識し、「信仰も自由も尊いものであり、それを守るために拉致監禁を撲滅するべきだ」と強調。また、文部科学省が解散命令の証拠として東京地方裁判所に提出した、「被害者」による陳述書のうち「半数が拉致監禁によって脱会した被害者だ」と述べ、拉致監禁問題が教団解散の裁判と密接に関連していると指摘した。

福田氏は拉致監禁問題を語らずして、教団の問題を語ることはできないという見解を示し、この問題を無視する日本社会の状況を懸念。「この戦後最悪の人権侵害に目を背けてはいけない」と主張し、さらに信者に向けて「黙っていないで訴え続けるべきだ」と呼び掛けた。

会場からの質問に答える浜田聡参院議員(左)=2日午後、東京都北区(豊田剛撮影)
会場からの質問に答える浜田聡参院議員(左)=2日午後、東京都北区(豊田剛撮影)

2日目は政治家を代表して、参院議員の浜田聡氏と茨城県取手市議の細谷典男氏が登壇した。解散命令請求の際、文科省が陳述書を捏造(ねつぞう)したとされる問題について質問主意書を提出した浜田氏は、「文科省がこれ(捏造)を否定していないのは大きなポイントではないか」と指摘。「事実だとしたらとんでもないことだと思うので、今後も追及していきたい」と述べた。

細谷氏は、家庭連合の問題を実証できていないにもかかわらず「反社会というレッテルを貼って社会から排除する動きは全体主義」であり、「萌芽(ほうが)のうちに全体主義の芽を摘んでおかなければならない」と訴えた。

このほか、監禁した親と監禁された信者との関係修復に取り組む「天(あめ)の八衢(やちまた)の会」の猿田彦大神代表が講演。自身の経験を基に、拉致監禁問題の根本的な解決には、親子関係の修復が重要と話し、「対話」する必要性を訴えた。

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