トップ国内在日米宇宙軍が発足、中露朝 念頭に抑止力強化へ

在日米宇宙軍が発足、中露朝 念頭に抑止力強化へ

米インド太平洋宇宙軍司令官のマスタリア准将 (写真左) から指揮権を移譲される在日米宇宙新司令官のラートン大佐 4日午前、米軍横田基地 (森啓造撮影)
米インド太平洋宇宙軍司令官のマスタリア准将 (写真左) から指揮権を移譲される在日米宇宙新司令官のラートン大佐 4日午前、米軍横田基地 (森啓造撮影)

米軍は4日、横田基地(東京都福生市など)で在日米宇宙軍の発足式典を開き、正式に運用を開始した。宇宙領域で活動を活発化させるロシアと中国、核・ミサイル開発を進める北朝鮮を念頭に、自衛隊との連携をして抑止力向上を図る。

米インド太平洋宇宙軍司令官のアンソニー・マスタリア准将は発足式で、「日米両国は陸海空、そして今や宇宙領域でも平和と安定を守る準備ができているというメッセージを潜在的な脅威(敵国)に送ることになる」と意義を説明。宇宙で集団的抑止力を調整すれば「すべての事態に対処できるようになる」と強調した。

式典では、マスタリア准将が在日宇宙軍司令官に就任したライアン・ラートン大佐に新部隊旗を手渡すと、ラートン氏は「日米同盟の安全保障の将来を形作る」と誓った。

在日米軍司令官のスティーブン・ジョスト中将はロシアがウクライナにサイバー攻撃を繰り返し、衛星通信を遮断した事例を挙げ、「国際秩序を損なうことを目的とする国々が、宇宙での活動を強めている」と批判。人工衛星による情報収集やミサイル防衛能力の強化など、宇宙空間を利用した取り組みでインド太平洋地域の平和と安定に貢献すると誓った。

米宇宙軍はトランプ政権下の2019年に創設された。在日米宇宙軍は10人規模で始動し、宇宙監視システムの運用を担う航空自衛隊の宇宙作戦群との調整などを行う。米軍は昨年11月、ハワイにインド太平洋宇宙軍を創設。それに先立つ2022年12月に在韓宇宙軍を設置した。

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