「基本的人権と信教の自由を守る島根県民の会」が1日、島根県松江市内で集会を開いた。集会には世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)の信者のほか、他宗教の関係者なども含めて150人が参加した。
家庭連合職員を務めている男性2世信者がスピーチを行い、「人々が他者を尊重する心を持てば、その瞬間から日本は良い方向に変わる。心を養うという点で、宗教は大切な役割を果たしている」と強調。「宗教を悪と断定する世論だが、宗教は利他的な価値観を教え、自由と平等を説いている。宗教を信じる人こそ、周りに平和をつくり出せる。国家のためにも信仰と信教の自由は守られるべきだ」と訴えた。
基調講演を行ったノンフィクションライターの窪田順生氏は、戦前に行われた神道系の大本教への宗教弾圧を例に「マスコミは戦前から何も変わっていない」と指摘。大本教弾圧のきっかけとなった報道は、情報源が反教団の専門家やジャーナリスト、被害を訴える元信者たちで、「当時の信者は『迷信を信じている』と批判された。さらに『天皇にとって代わろうとしているのではないか』と疑われ、政治が関わってしまった」と解説した。
一方で、当時は信者側が反論しようとしてもジャーナリスト側に押し負けてしまったが、「現在では信者個人が情報発信できる。さまざまな考えを持つ信者の素顔を、多くの人に知ってもらうことが大事だ」と呼び掛けた。