「宗教の和合・平和統一への道を築く愛知県大会」(主催・同愛知県民の会)が5日、名古屋市昭和区のホールで開かれ、各宗教の代表らが世界平和のためには宗教和合が必要との考えを示した。世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)の信者のほか、仏教やイスラム教の聖職者ら約1500人が参加した。
家庭連合の職員で2世信者の菊池一秀さん(名古屋市在住)は、更生保護のボランティア活動を通じて他宗教の人々の家庭連合に対する偏見を取り除き、「信頼関係を勝ち取ることができた」と報告。「他者のために生きる文化は社会問題を解決する力があると確信した」と力を込めた。
家庭連合信者と親交がある「主の羊クリスチャン教会」の中川晴久牧師は、教派間の壁を乗り越えたのが米国発のボランティア精神とし、「意志を持って一つのものに向かっていくには宗教者間対話を進めるのが望ましい」と強調した。政府の家庭連合に対する迫害については、明治政府による迷信や邪教を排除しようとする運動と基本構造は変わらないと指摘した。
拓殖大学国際日本文化研究所のペマ・ギャルポ客員教授は、中国で同氏の故郷チベットやウイグル自治区、南モンゴルで宗教の自由が奪われている現状を説明。「国家が特定の宗教を弾圧することはどこの国でもあってはならないことだ」と強調した上で、「なぜ(国が)憲法と反対のことをしているのか、人々は声を上げる必要がある」と訴えた。