保守市政は継続へ
現職の死去に伴う沖縄県宜野湾市長選が8日、投票・即日開票され、保守系無所属の佐喜真淳元同市長(60)が、新人で元同市議の桃原功氏(65)と会社代表の比嘉隆氏(47)を破り約8000票差で圧勝し、市長に返り咲いた。同市が抱える米軍普天間飛行場をめぐる政策をはじめ、前市長の松川正則市政の継続か刷新かが最大の争点となっていた。
自公両党の地方組織の推薦を受けた佐喜真氏は、同選挙を松川氏の「弔い選挙」と位置づけ、普天間飛行場返還後の跡地を活用し、国と協力して地域振興を推し進めていく姿勢をアピール。一方、玉城デニー知事を支える「オール沖縄」勢力からの全面支援を受けた桃原氏は、辺野古移設反対を掲げ、保育料や給食費の無償化などの公約を訴えたが及ばなかった。新型コロナワクチンの接種反対などを訴えた比嘉氏は票を伸ばせなかった。
当確を受け佐喜真氏は、「当選の2文字を松川正則市長に報告できることを本当に嬉しく思う」と喜びを語った。公務で沖縄出張中の茂木敏充自民党幹事長もかけつけ、「普天間飛行場の1日も早い返還と、跡地の利活用を佐喜真さんにしっかりと進めてほしい。国としても全面的にバックアップしていきたい」と語った。
投票率は53・27%で、前回を10・22ポイント下回った。6月の県議選に加え、同市長選での保守系の勝利は、玉城県政にとって大きな打撃となる。