ブッダの化身?に有罪 ネパールから

ネパールの首都カトマンズから南に約100㌔のサルラヒ郡の地裁で6月、信者からブッダの生まれ変わりと信じられてきた宗教指導者、ラム・バハドゥール・ボムジャン被告に、未成年者への性的虐待で有罪判決が下された。7月に入って最終的な宣告があり、「禁錮10年および罰金50万ルピー(約58万円)」が科せられた。

ボムジャン受刑者は、2010年にも数十人が同氏から暴行を受けたとして提訴されている。18年には、尼僧が同容疑者から性的暴行を加えられたと告発、19年にも信者4人が失跡する事件が起き、取り調べを受けるなどしてきたが、実刑判決を受けるのは、今回が初めて。

10代の頃から瞑想(めいそう)を始め、断食などを続けながら、数カ月にもわたって瞑想を実施していたことから「ブッダ少年」とも言われてきた。2006年には、米国のディスカバリーチャンネルでも「神の力を持った少年」として取り上げられた。

なお、ボムジャン受刑者の母親の名前はマヤ・デビ・タマンであり、ブッダの母であるマヤ・デビと同じ名前を持つことから、信奉者からはブッダの生まれ変わりと信じられてきた。ただし、本人は、否定している。

キリスト教会などでも聖職者による性的暴行などの被害が伝えられている。仏教界でもかという思いだが、人の心に関わってくる宗教だけに、宗教指導者には特に厳しい規律、規範が求められなければならないはずだ。(T)

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