パワハラ「赤旗」勧誘、宇都宮市が実態調査 5割が「心理的圧力感じた」

栃木県宇都宮市はこのほど、3月議会で採択された「政党機関紙勧誘の実態調査」の陳情を受け、管理職(主幹級)以上の職員(228人)を対象に実態調査を行った。回答率は76.8%。このうち、購読勧誘は93人が受け、勧誘される際に「心理的圧力を感じた」割合が5割に上っていたことが分かった。日本共産党の福田久美子市議が陳情への反対討論で、「パワハラの実態は一切確認されていない」などと語ったがそれは誤りで、実際にはパワハラによる勧誘が長年、続けられてきたことも判明した。(「しんぶん赤旗」問題取材班)

調査は4月30日から5月7日にかけて電子申請共通システムによる匿名任意方式で行われ、その結果報告書が6月議会の始まった7日に配布された。それによると、勧誘者の9割以上が議員で、「最初に勧誘された時期」は管理職(主幹級)昇任時が最も高い50.9%だった。「購読への心理的圧力」を感じた背景には、「今後の業務に支障が出るかもしれない」が86.8%で最も高く、「執拗(しつよう)だった」「他の管理職を引き合いに出された」こともあった。

宇 都 宮 市 が 行 っ た 「 政 党 機 関 紙 勧 誘 の 実 態 調 査 」 の 結 果 報 告 書

「圧力を感じた個別の回答内容」として、具体的に「購読を受けなかった場合は、今後、常任委員会などで、回答困難な質問などの嫌がらせを受けると感じた」「いじめられるかもしれないと思った」「そんなに高額でもないし、課長さんなら大丈夫でしょうとする発言に圧力を感じた」「購読は必須であるというような圧力を感じた」など、28項目の声が指摘されている。

また、陳情とは無関係の特定の団体や個人名を出すなど議会ルールを無視して懲罰処分を決議された福田市議が、「(陳情の反対討論の中で)人事課内のハラスメント相談窓口に政党機関紙の勧誘におけるパワハラの相談はないと確認されている」と発言したことについて、「窓口に相談がなかったことをもってパワハラがなかったと断言できるものではない」「議員の立場を使った立派なハラスメントだ」や「これまでも多くの同僚、先輩職員から断れず仕方なく購読した」など福田市議の発言を覆す証言も多数あった。

地方公務員にも適用されるパワハラ防止法は、特に、優越的な関係を背景とした言動が対象となる。これについて陳情を提出した関係者は「企業労働者だけでなく職員の救済のためでもある。相談窓口の設置だけでは解決策にならない」と指摘。「宇都宮市職員から勧誘しないようにしてほしいとの声が7件あり、断る方法を庁内で統一してほしいといった要望も報告されたようだが、それに応えていくべきでないか」と話した。

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