華麗な時代絵巻を展開 金沢百万石まつり/石川県金沢市

「金沢百万石まつり」の一場面

金沢市で恒例の「金沢百万石まつり」のメインイベントの「百万石行列」が6月1日午後2時から行われる。今年で73回を数え、加賀藩初代藩主・前田利家の金沢入城を再現するもので、利家役には俳優の仲村トオルさんが扮(ふん)し、利家とともに激動の時代を生き抜いた正室のお松の方役は夏菜さんが演じる。また、甲冑(かっちゅう)を身にまとった武者行列や真っ赤ないでたちの騎馬隊赤母衣衆(あかほろしゅう)らが行列に花を添える。

コースはJR金沢駅東広場に建つ鼓門(つづみもん)前から、繁華街の武蔵ケ辻、香林坊、国特別名称の兼六園下を経て、金沢城公園二の丸広場まで約3㌔を練り歩く。出発地や途中の繁華街では、市内の消防団による「加賀とびはしご登り」の伝統の演技が披露される。さらに金沢城公園下の百間堀では鉄砲隊や槍(やり)隊、弓隊による戦稽古(いくさげいこ)が披露され、当時の戦の様子を再現する。

例年、黄金の甲冑に身を固めた利家が、馬上から凛々(りり)しく采配を振ると、沿道を埋めた見物客の熱気は最高潮に達する。今回は仲村利家公が馬上で、どんな手綱さばきを見せてくれるか楽しみだ。また、2時間半あまりの行進を終えて、二の丸広場に入ると、利家を待ち受けたお松から槍を受け取り、高々と掲げて勝ちどきを上げ、フィナーレを飾る。その折の2人のやり取りも興味深い。

(日下一彦)

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