展示やVR技術で三春城再現

三春の年中行事とまつり企画展/福島県三春町

八幡、田村大元、八雲三社の長獅子頭

福島県田村郡三春町で、地域の伝統行事の長獅子舞や太々(だいだい)神楽(かぐら)を伝える企画展が開かれている。

「三春歳時記―武家の年中行事とまつり―」と題し三春町歴史民俗資料館で行われているこの催しは、地域に古くから伝わる伝統芸能の長獅子舞や三匹獅子舞、太々神楽を道具や写真、絵画で紹介。長獅子の獅子頭や、太々神楽で使われた恵比寿(えびす)や翁(おきな)、八幡や巫女(みこ)など12種類の面が展示されている。

そのほか、江戸時代、三春藩の上級藩士だった細川家、浪岡家、村上家に伝わる記録をもとに江戸時代の暮らしを解説。四季折々の祭りと合わせて、三春の1年の暮らしがわかるようになっている。

三春町歴史民俗資料館友の会の藤井典子さんは「三春の長獅子舞は何人もの人が入って演じる荒獅子で、独特のもの。悪魔払いの意味があるようです」と話していた。

同資料館ではまた、江戸時代、同地域にあった三春城をVR技術で再現。スクリーン上の仮想空間で城内や城下町を散策できるようになっている。

なお太々神楽については後継者不足のため昭和40年代に廃止。地域で使われていた面が同資料館に収蔵されている。

(長野康彦)

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