
「ラムザイヤー氏が勝利」 藤岡信勝氏
戦前、日本軍が朝鮮人女性を強制連行し性奴隷にしていたという慰安婦性奴隷説を学術的、実証的に論破した米ハーバード大学ロースクールのマーク・ラムザイヤー教授の著書が日韓米の3言語で出版されたことを報告する記者会見が19日、東京・内幸町のプレスセンターで開かれた。
性奴隷説は朝日新聞が故吉田清治氏の言説に基づいて拡散したが、吉田説の嘘(うそ)が明らかになり、朝日も関連記事を全て取り消し。日本ではその誤りが広く認識されているが、韓国や米国では依然固く信じられている。そのためラムザイヤー氏の論文は、韓国や米国内で強い批判にさらされた。
ラムザイヤー氏はオンラインで記者会見に出席。強制連行説の間違いは日本人の間で知られるようになったが、米国ではいまだに「学問の自由、表現の自由が不寛容で偏狭性が高い」現実があることを伝えた。英語版の共著者のジェイソン・モーガン麗澤大学准教授は、米国は「いつまで出版物の検閲制度を続けるのか」と嘆いた。
日本語版論文集「慰安婦性奴隷説をラムザイヤー教授が完全論破」を編訳した藤岡信勝元東京大学教授は、「論文が出されて以来、3年間にわたる非難の嵐の中でも、論文の根幹に関わる批判は一つもなかった」と指摘。「ラムザイヤー教授の勝利宣言をしたい」と語った。一方で、慰安婦の強制性を認めた「河野談話」(1993年)に象徴されるように、外務省はじめ日本政府の努力が不十分だと注文を付けた。
韓国語版論文集の翻訳者で落星台(ナクソンデ)経済研究所の李宇衍(イウヨン)研究委員は、「韓国人は慰安婦強制説に篭絡(ろうらく)され、強制連行説を否定すれば刑事罰を受ける」現状を嘆いた。真実が韓国に定着するのに今後十数年はかかるだろうとの見通しを示した。
主催者を代表して国際歴史論戦研究所の杉原誠四郎会長は、「歴史は事実に基づいて議論しなければならない。特に国際関係の問題は正確な事実を確かめることが必要だ」と強調した。