愛知県一宮市と名古屋市の教会に「カルト」「売国奴」などと落書きされ、社会的評価を下げられたとして、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が損害賠償を求めていた裁判の判決が1月25日、東京地裁であった。教団が1日、ホームページで明らかにした。
清水知恵子裁判官は落書きによる器物損壊のほか、「カルト」という表現に対しても「原告の社会的評価を低下させるものである」と名誉棄損を認め、落書き被害の修繕費などと含めて59万5556円の支払いを被告に命じた。
落書き行為は22年8月14日に愛知県一宮市の一宮家庭教会、同15日に名古屋市の名城家庭教会で行われた。被告である愛知県内在住の男性は、スプレー式の塗料で「山上バンザイ」「売国奴 カルト」などと落書きしたほか、教会名を記した銘板などを黒いスプレーで塗りつぶした。
判決に対して家庭連合は「『カルト』という表現が社会的信用を下げるものであると、裁判所から認められたのはありがたい」と話した。