「心は女」の男、女湯侵入事件の波紋 女性守る法整備の声高まる 「LGBT法」推進議員に批判

懸念否定する稲田朋美氏

「女性」を主張する男が女湯に侵入し逮捕された事件は今回が初めてではない。今年6月、三重県津市でも女装した男(54)が建造物侵入の疑いで逮捕されている。男は自分を「女だ」と主張し、容疑を否認した。

この事件は理解増進法の成立直前だったこともあり、成立すれば、同様のケースが増える、との声が同法反対派から高まった。今回の事件が起きたことで、その懸念が現実のものとなった形だ。

稲田氏はかねて、公衆浴場や温泉施設の利用に関しては厚生労働省の管理要領で、男女の判断基準は身体的特徴によるものと決まっていることを強調。理解増進法と男による女湯侵入との関係を否定する発言を行っている。

Xには、変質者が逮捕されただけで、理解増進法と関連付けるのは「こじつけ」とする書き込みもある。しかし、要領では強制力は弱い。「不当な差別はあってはならない」と謳(うた)った法律が女湯侵入を助長するという見方を否定することはできない。

さらに、理解増進法のほかにも、身体男性による女性スペース侵入を助長しかねない懸念材料が出てきた。片山氏が触れたように、最高裁が10月、戸籍上の性別変更要件の一つである生殖能力を失わせる手術に「違憲」判断を下したことだ。

もう一つの要件である、移行を希望する性別の性器に近似する外観を備えていることについては、高裁に差し戻されたが、その判断次第では、「心は女性」と主張された場合、逮捕が難しくなる事態も予想される。このため、女性の不安は理解増進法制定前よりも格段に増すとともに、女性を守るための理解増進法改正、または新たな法律の制定を求める声が高まっている。


片山さつき氏の女性の安全に関する代表質問(11月20、参院本会議)

LGBT理解増進法の成立時、われわれ自民党議員102名で、すべての女子の安心・安全と女子スポーツの公平性を守る議員連盟を設立したことは総理にも報告している。直近の経産省トイレ判決、性同一性障害特例法の生殖不能要件違憲決定以降、全国の女性や女児を持つ父親から、学校のトイレやプールの更衣室、公衆浴場やホテル・旅館の大浴場等を従来、生物学的な区分ないし外部から分かる身体的特徴で 男女区分判断されてきたものが、本人の性自認のみで立ち入れるようになる危険性があるのではないか、という非常に強い不安の声が押し寄せている。

実際に性自認女性を主張して公衆浴場の女湯に侵入した男性が逮捕された報道が出ているが、国民は今、捕まえられているから安心などとはまったく思っていない。理解増進法の成立や最高裁の判決等を見て、今後、違憲状態を解消していく上で、これからも逮捕できるのか、注意した側がかえって訴えられないか、というような心配をしているわけで、事業者からは不安、苦情そして営業権への侵害という声も上がっている。

あくまでも性同一性障害で医学的に治療を要する方についての戸籍上の性別の問題とされており、補足意見でも合憲の状態にする上で、生殖不能要件の削除にとどめるのか、それに変わる要件を設けるとするのか、は完全に立法権の裁量に委ねられていると明記している。国民の不安を取り除くため、立法府と執行する行政に課せられている責任は非常に重い。

理解増進法12条には、すべての国民が安心して生活できることとなるような観点から、政府に指針の策定が求められている。私たちの議連も必要なら女性スペースを守る議員立法も考えるとの方針を含めた声明をすでに出している。日本全国の6400万人の女性たちの安心と安全いわば究極生存権を一ミリたりとも危うくすることがないように、岸田首相の基本的なお考えをうかがいたい。

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