【特報】表面化しにくい性的虐待 被害者、心の傷に長期苦しむ

LGBT支援につながる課題

心理的ケアで“連鎖”断て

この連鎖を断ち切るためには、孤立して子育てする夫婦に対する子育て支援と、加害者と被害者両方の心理的ケアが不可欠だ。政府は、児童福祉司と心理司を、17年度から22年度までにそれぞれ約2550人と1000人増やし、虐待家庭への介入を行っているが、総件数の増加スピードに追い付かず、心理的ケアをはじめとした支援はままならない状況にある。

ジャニー喜多川氏による性暴力被害者についても、金銭的な補償ばかりが言われるが、心の傷を癒やすことの必要性はもっと言及されるべきだろう。施設に保護される被害者は、それなりの支援を受けることができる。しかし、まったく支援につながることができないでいる被害者が大勢いて、社会から見捨てられた形になっているのが実情だ。

現在、児相への虐待相談対応から一時保護の後、社会的養護への保護に繋(つな)がるのは15%前後と言われている。また、通報されない被害者もいる。国による調査が行われていないためはっきりしないが、虐待のトラウマが長期間にわたって被害者を苦しめることを考えると、児童虐待防止法施行以前に被害を受けて、今もその苦しみが続く20代後半以上の人が相当数存在すると推測できる。

このため、虐待による心の傷が癒えずに、成人しても社会生活できない被害者が少なくないとして、被害者への公的サポートが大きな課題となっている。

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