秋田県立博物館 企画展「ショウキサマ」

集落の境で災い退散を願う

東日本から東北地方にかけて、人々は自分たちの集落に疫病などの災いが入ってこないよう、境界に「道祖神(どうそじん)」あるいは「賽(さい)の神」を設置した。秋田県立博物館ふるさとまつり広場の企画展「災いを防ぐショウキサマ」では実物一体と関連写真を展示している。

同館によると、東日本では「人形神」「人形道祖神」などと呼ばれ、特に秋田県では「カシマサマ(鹿島様)」「ニオウサマ(仁王様)」「ショウキサマ(鍾馗様)」など名前はさまざまだ。

実物展示は、能代市二ツ井(ふたつい)町小掛(こがけ)のショウキサマの男の神様(写真)。同館がかつて集落に依頼し製作してもらったもので同館が所蔵、高さは2㍍ほど。

集落には二つの祠(ほこら)があり、入り口には男、出口には女の神様を祀(まつ)る。男の神様は杉の葉で体を覆い、腰蓑(こしみの)をつけ煙管(きせる)をくわえた姿だ。

毎年9月の第1日曜日、集落では祠から男女のショウキサマを集会所に運び、杉の葉の衣装を着せ替える作業を行う。そして祠に納める前に男女2体を向かい合わせにし、お神酒や団子をお供えし、念仏を唱えて集落の安全を祈る。

一方、県内の幾つかの道祖神を地図と写真で紹介。大館市雪沢新沢の「ドンジン様」や湯沢市岩崎の「カシマサマ」などだ。同館では「皆さんもぜひ、道ばたに立つ異形の神を見つけに各地を歩いてみませんか」と語り掛ける。同展は11月14日まで。

(伊藤志郎、写真も)

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