トップ国内謙信唯一「九月十三夜陣中の作」 七尾城まつり/石川県七尾市

謙信唯一「九月十三夜陣中の作」 七尾城まつり/石川県七尾市

謙信も見た七尾城址からの絶景

日本5大山城に数えられる石川県七尾市の七尾城で、恒例の「七尾城まつり」が9月17日(日)に開かれる。標高300㍍の本丸跡を主会場に、剣舞、太鼓、ちびっこ演技などの奉納演舞などが行われ、七尾城址ウォークも開催され、萩や尾花など秋の七草が彩りを添える城山を散策する。また、山麓の懐古館「飯田家」ではお茶会など多彩な行事も催される。

最大の見どころは朗吟を競う全国詩吟大会だ。戦(いくさ)上手の上杉謙信をもってしても、なかなか落とすことのできなかった難攻不落の七尾城を手中にした謙信が詠んだ「九月十三夜陣中の作」を朗々と吟じる。毎回、全国から100人を超すのど自慢たちが参加し、一人一人順に3分ほど朗詠していく。

七尾城は通称「城山」を中心とした石動山系の山中にその跡を残す。高い尾根筋に築かれたその雄姿は新潟県の春日山城、滋賀県の観音寺城、小谷城、島根県の月山富田城と並ぶ戦国時代の山城の代表格だ。

本丸跡に立つと、能登半島の海や山々を一望し、この地が古くから交通の要衝だったことがよく分かる。謙信ならずとも、その心境が伝わる絶景だ。現在、遊歩道が整備され山歩きを楽しめる。

なお謙信は生涯この1作しか遺(のこ)しておらず、七尾城入城を足掛かりに上洛を願望していたが、翌年急死しその夢はかなわなかった。

(仁)

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