
全国的に有名な沖縄の特産品は幾つかあるが、中でも特に知名度の高い食材がゴーヤーだろう。このほど、6年ぶりとなるゴーヤーの新品種が誕生し、注目が集まっている。
県農林水産部は19日、ゴーヤーの新品種「沖農G7」を発表した。県農業研究センターが人気品種「アバシ」系統のゴーヤーを交配し10年かけて完成させたもの。みずみずしく、ゴーヤー特有の苦みが抑えられているのが特徴で、チャンプルーなどの炒め物だけでなく、サラダとしても食べやすくなっているという。
名前の由来は、「G7(先進7カ国首脳会議」ではなく、ゴーヤーのローマ字表記の頭文字「G」と、県が開発した7番目の品種を意味する「7」を組み合わせたものだそうだ。この「G7」は今年11月ごろから販売が開始される見込みだ。
栄養価が高く、夏バテ予防に最適なゴーヤーは本土でも人気の食材となっており、この時期になると飲食店や各種コンビニなどでも限定商品が毎年発売されているが、ここで話題となるのは表記についてだ。
沖縄県民は「ゴーヤー」と呼ぶのに対し、本土ではほとんどの場合、語尾を伸ばさず「ゴーヤ」と呼ばれている。これについて、SNSなどで「ゴーヤー警察」と呼ばれる人々が、「ゴーヤーが正しい」と指摘して回っているようだが、普及には程遠い現状となっている。
ゴーヤーの語源はニガウリの中国語「苦瓜(クーグァー)」や、英語でひょうたんを意味する「Gourd(ゴード)」など諸説あるようだが、確定的なものははっきりしていない。
筆者は本場である沖縄の呼び方に合わせ、「ゴーヤー」とこれからも呼ぶことにする。
(K)