パワハラ防止の陳情 3市で採択 条例制定の動き 拡大へ 政党機関紙の購読勧誘問題

ハラスメント防止条例制定

●柏市(千葉県)

市の職員が市議によるハラスメント行為から守られることを目的としたハラスメント防止条例が同2日の柏市議会で可決され、即日施行された。ハラスメント行為が確認された場合、措置の一つとして、議員の氏名を公表する。また、同僚の市議によるハラスメント行為を確認した市議は、行為を慎むよう指摘することに努めなければならないとするとともに議長への報告を義務付けた。

同市議会は昨年12月、「ハラスメント防止のための条例制定に向けた検討会」を設置、議長答申まで10回の検討会を重ね、すでに「ハラスメント根絶条例」を制定していた埼玉県川越市議会の取り組みを視察。また、審議を前に、市職員(1827人)と市議(24人)に対し、アンケート調査を行い、職員全体の1割近い157人が市議からハラスメントを受けていたことが判明した。その中には、「機関誌の勧誘・購読の強要」も複数含まれていた。

条例の議案提出者は趣旨説明の中で「ハラスメントは人権侵害であり、決して許されるものではない。自らに厳しいルールを自らの手で作ることが私たちの責務である」と強調した。

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地方議員による庁舎職員へのハラスメント根絶と未然防止を図る条例は今年、宮城県蔵王町、熊本県人吉市でも制定され、今回を含めこれまで27の自治体で成立したことになる。

改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法、2020年6月施行)により地方公務員も保護の対象となっているが、先に本紙が実施した全国自治体アンケート調査でパワハラ防止条例を制定させて政党機関紙の強制購読問題を解決する意向を示していた自治体もあったことから、今回と同様の条例制定の動きは今後、全国的に増える見通しだ。

また、政党機関紙のパワハラ購読勧誘防止などを求めた陳情は、今年に入って18の地方自治体で採択されている。長い間の慣習となってきたが深刻なパワハラ勧誘であると問題視する自治体は増えており、秋の定例会での動向も注目される。

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