うるま市の漁港で先月22日、野良猫が絶滅危惧2類であるベニアジサシを捕食したとのニュースが流れた。
地元紙などによると、野良猫によるベニアジサシの捕食が確認されたのは今回が初めて。山階鳥類研究所(千葉県)が、捕食された個体に付いていた足輪を回収し調査したところ、21歳以上で長寿だったことが分かった。
このニュースがSNS上で拡散されると、沖縄の野外猫問題についてさまざまな議論が巻き起こった。
そもそも沖縄には野外で生活する猫が本土と比べ、圧倒的に多い。市場や出店が並ぶ国際通り周辺や漁港のみならず、住宅地や山間部など、さまざまな場所で野良猫に遭遇する。完全に野生の野良猫として生きている個体もいれば、人から餌や寝床だけは貰(もら)いながら基本的には外で暮らす、「半野良猫」のような所属があいまいな猫も多い。筆者の住む集合住宅の駐車場にも数匹、野良猫が住み着いている。
見る分にはかわいい猫だが、野外で増え過ぎると今回のようにさまざまな問題が生じてくる。ヤンバルクイナなどの希少生物が多く生息する沖縄本島北部のやんばる地域は、環境省と共同で屋外猫をゼロにする行動計画の策定を進めている。
猫は天敵となる生物が少なく、高い狩猟能力を有するため、野外で極端に増えると生態系に大きな影響を与えるとされており、県は猫の完全室内飼育を呼び掛けている。
このほか、動物保護団体や有志らにより、猫を保護し不妊去勢手術を施した上で自然に返す「さくら耳猫」などの活動も行われている。これらの猫には目印として片耳にV字形の切込みが入っている。
県民一人ひとりが飼育ルールを守り、野良猫問題に向き合うことで、殺処分以外の道が切り開かれることを願う。(K)





