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関根伸夫作「風景の指輪」 東京都・六道山公園

公園の中の楽しい点景

(増子耕一、写真も)
(増子耕一、写真も)

東京の西郊に瑞穂町がある。狭山丘陵の西端にあたり、里山の風景を多く残している。広大な都立六道山公園はこの丘陵の一部で、頂上に煉瓦(れんが)造りの展望台(標高205㍍)がある。「関東富士見百景」の一つだ。

この展望台の入り口で出合ったのが、関根伸夫(1942~2019年)の彫刻「風景の指輪」(1989年)(写真)だ。生前、小紙に登場していただいたことがあり、作品も拝見してきたので、懐かしい人によい所で出合ったという思いがした。

展望台の周りには広い公園が広がっていて、「風景の指輪」から公園をのぞくと景観がいっそう楽しく見える。

関根伸夫の名を有名にしたのは、1968年、須磨離宮公園で開かれた第1回野外彫刻展に出品した《位相―大地》という作品。大地に巨大な円柱型の穴を空け、脇に同じかたちに土を固めて置いた作品。その思考的実験が注目され、「もの派」という美術運動が起きた。

その後、関根の関心は環境美術に移り、73年、環境美術研究所を設立。彼の仕事は造園、建築、都市計画とタイアップする形で、造形美術の仕事を進めてきた。

「風景の指輪」も、展望台のある六道山公園の整備と関連して作られ、公園の風景に点景を添えている。初期の《位相―大地》も、須磨離宮公園の環境を生かして作られたものだった。

関根はよく旅をした人で、「エジプトのピラミッドや韓国の古墳群などが、作品の源泉になっている」と語ってくれた。

(増子耕一、写真も)

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