入館を相互優待

金沢出身の仏教学者・鈴木大拙(1870~1966年)と石川県かほく市出身の哲学者・西田幾多郎(1870~1945年)は、同じ明治3年に生まれ、金沢の第四高等学校(四高)で席を並べ、生涯にわたる親交を続け、学問的にも深く結び付いていた。
2人の故郷には、その業績を顕彰する充実した記念館が建っている。鈴木大拙館と石川県西田幾多郎記念哲学館だ。両館では平成23年10月に交流協定を結び、共同事業を展開し、その一環として幾多郎の誕生日(5月19日)から大拙の誕生日(11月11日)まで、入館券の半券を提示すると、もう一方の館の観覧が無料となる企画だ(半券1枚につき1回限り有効)。両館は20㌔ほど離れており、移動には公共交通を利用することになる。
大拙は職業や地位に関わりなく、さまざまな人々と語り合い、世界的な活躍をした。館内には洋の東西を問わず「D.T.Suzuki」と呼ばれ、大拙がいう「世界人」とは、どのような生き方であるのかという問いに迫っている。一方、幾多郎館では「哲学をする」をキーワードに、古今東西の思想家たちの言葉を通して、来館者が自分で考えることを誘っている。
両館の担当者は「この機会に、世界に誇る大拙と幾多郎の思想や足跡に多くの方々がふれてほしい」と呼び掛けている。入館料はそれぞれ310円、問い合わせは鈴木大拙館(電):076(221)8011、西田幾多郎記念哲学館(電):076(283)6600。
鈴木大拙館はJR金沢駅からタクシーで約15分余り、西田幾多郎館はJR宇野気駅から同じく10分余りだ。車だと両館は30分ほどだ。
(日下一彦)







