トップ国内中国政府の言語剥奪 「文化弾圧の現状知って」 モンゴル人ら渋谷駅前で訴え

中国政府の言語剥奪 「文化弾圧の現状知って」 モンゴル人ら渋谷駅前で訴え

中国政府に対して抗議集会をする在日南モンゴル人ら =4日午後、東京渋谷区

南モンゴル(中国・内モンゴル自治区)でモンゴル語の使用が制限されている現状を訴えるため、同自治区出身のモンゴル人らが4日、東京・渋谷のハチ公前広場で抗議集会を行った。

マイクを握った在日モンゴル人らは、南モンゴルで中国共産党政府の主導による草原の破壊や言語の剥奪が行われているとし、「このままではモンゴル人は絶滅する」と訴えた。参加者のダルハド・ハスチョローさんは、「『少数民族』という変な名前を付けられ、長い年月で作り上げてきた文化をなくされようとしている」と強調。行き交う人々に向かって、「中国では少なくとも三、四つの民族が弾圧されている。僕らの言葉を聞いて、考えて、できれば友達に伝えてほしい」と呼び掛けた。

在日南モンゴル人らが結成した世界モンゴル人連盟のジャルガル社会政治部長は、「中国という恐ろしい国が、いつ日本にも入ってくるか分からない。日本人にも知ってもらい、目覚めてほしい」と話した。

南モンゴルでは2020年秋、それまでモンゴル語で行われていた学校の授業を中国語で行うと当局が一方的に通達し、反発したモンゴル人らが抗議。数千人の逮捕者や当局の圧力に耐えかねた自殺者も出たとされ、日本、欧州や米国、モンゴル国に住むモンゴル人らが抗議活動を行ってきた。

ジャルガル氏によると、すでに南モンゴルのモンゴル族の子供が通う中学校や高校では、授業が中国語で行われ、モンゴル語は1科目としての扱いになったという。図書室からはモンゴルの歴史に関する本を没収されたとの情報もあり、「民族の言葉を奪うことはジェノサイドと言うほかない。モンゴル人は闘い続けている」と力を込めた。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »