日台の交流を促進する民間団体「日本李登輝友の会」は28日、都内で台湾有事に関する講演会を開いた。登壇した元海上自衛隊自衛艦隊司令官の松下泰士氏は「台湾有事の際は必ず北朝鮮やロシアが何らかの方法で介入する『複合事態』になる」と指摘。「台湾有事は日本有事だ」と強調した上で、第3国の介入を前提にした備えが必要だと訴えた。
さらに松下氏は、有事の際に米軍基地などへの激しい反対運動や、中国の武力に怯む世論などが起こる恐れがあると警告。それらを念頭に、法整備や継戦能力の向上、海上保安庁との連携などを進めていくべきだと話した。
また、憲法9条に自衛隊を「戦力」と表現して盛り込み、9条の2を新設して「前条に規定する戦力は、我が国の権益を拡張する手段としては、永久にこれを放棄する」と記す私案を提案した。