ロシア国防省は14日、海軍太平洋艦隊の潜水艦2隻が巡航ミサイル「カリブル」の発射演習を行い、日本海上の標的に命中したと発表した。タス通信はミサイルは日本海海域から発射されたと報じた。カリブルはロシア軍のウクライナ侵攻でも使用されている。
米海軍第7艦隊は13日、米原子力空母「エーブラハム・リンカーン」を中心とする空母打撃群が、日本海で自衛隊と合同訓練を実施していると明らかにしており、ミサイル発射は日米をけん制した可能性もある。ロシアはウクライナ侵攻をめぐって制裁を強化する日本への反発も強めている。
ロシア国防省によれば、潜水艦「ペトロパブロフスクカムチャツキー」と「ボルホフ」がミサイルを発射し、敵の艦艇を模した標的に命中した。演習では太平洋艦隊の艦船15隻以上が支援に当たった。
ロシア軍は昨年来、日本海での軍事活動を活発化させ、ミサイル発射演習を繰り返している。ウクライナ侵攻後は実効支配する北方領土でも軍事演習を行っている。
カリブルは海中・海上発射型で射程2000キロ。ウクライナでの戦闘に投入されており、カスピ海からウクライナ南部などに撃ち込まれた。(時事)