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天皇陛下「お気持ち」表明へ、ビデオメッセージ検討


生前退位、来月8日軸に調整

 天皇の地位を皇太子殿下に譲る生前退位の御意向を示されている天皇陛下が、現在の「お気持ち」を表明される機会を来月上旬にも設定する方向で、宮内庁が調整していることが29日、政府関係者への取材で分かった。来月8日を軸に検討が行われているという。

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天皇陛下は82歳の誕生日を前に記者会見された=2015年12月18日、皇居・宮殿「石橋の間」

 陛下が生前退位の御意向を宮内庁関係者に示されたことは7月13日に判明。退位には皇室典範改正などが必要で、同庁は天皇の国政への関与を禁じた憲法との関係から、御意向が示されたことを公式には否定しているが、陛下のお考えが国内外に広く伝わった方が望ましいと判断。政府と協議した上で、終戦の日の前に表明される方向という。

 表明の方法は、東日本大震災直後と同様の形でのビデオメッセージのほか、テレビ中継などが検討されているという。テレビ中継を通じてのお気持ちの表明が実現すれば初めてとなる。

 皇室典範は天皇の退位を認めておらず、典範改正や新法制定が必要となる。表明に当たり、皇室制度の改正を求める政治的発言とならないよう、退位という言葉や直接的な意向への言及は避けるとみられる。

 同庁関係者によると、82歳の陛下は海外の王室での例などに触れ、数年前から生前退位に関心を持ち、日本では約200年行われていないことなどに言及。直近の健康診断でも大きな問題はなかったが、今後数年以内に退位したいとの御意向を、ごく近い関係者に示されてきたという。