台湾の建国記念日に当たる双十節記念式典で頼清徳総統は10日、台北の総統府前で演説し、中国からの軍事的脅威に対抗するため、新型防空システム「台湾の盾(Tドーム)」を構築し、防衛体制を強化すると発表。「実力による平和」を強調し、防衛費を北大西洋条約機構(NATO)の基準に合わせて増額する方針を示した。
Tドームは、イスラエルの防空システム「アイアンドーム」を参考にしたもの。既存の迎撃ミサイルの改良や米国製の防空システムの導入によって「多層防衛、高度な警戒態勢、効果的な迎撃能力」(頼氏)を備えた防空システムの構築が進められるものとみられている。
大規模な軍備拡張、南シナ海の軍事拠点化を進める中国に対して頼氏は、大国としての責任を果たすことや、武力や脅迫的方法での中台統一を放棄することを求めるとともに、「(第2次世界大戦の)悲劇を繰り返すべきではない」と訴えた。(外報部)





