新総統歓迎ムードも 頼氏表情硬く 音楽や舞踊で祝賀

手でハートマークを作る頼清徳新総統(中央左)ら=20日、台北市(村松澄恵撮影)

台湾の頼清徳総統の就任式が行われた20日、台北市の総統府前に設けられた会場には多くの市民が集い、8年ぶりの新政権誕生を祝った。

就任の宣誓の映像が流れた後、頼氏と蔡英文前総統の姿がモニターに映し出され、民進党政権の継承をアピール。会場に到着した頼氏と蔡氏、蕭(しょう)美琴副総統が並んで登壇すると、観衆から大きな歓声が上がった。

会場で台湾軍の音楽隊による演奏や伝統舞踊が演じられると、すっかりお祭りムードに。スマートフォンで撮影する人々やリズムに乗って体を揺らす若者らで盛り上がりを見せた。

式典のハイライトは就任演説で、国内外から注目を集めていた。紺のスーツ姿の頼氏が壇上に立つと、会場にいた警備員らが配置に着き、一瞬物々しい雰囲気が漂った。頼氏は「国を前進させる重責を担うべく取り組む」と力強く語ったが、政権発足と同時に内政、外交共に厳しい舵(かじ)取りを迫られる中、表情は終始硬いままだった。

会場を訪れていた65歳の男性は、「台湾の人々を幸せにする政権運営をしてほしい」と期待を寄せた。

台湾外交部によると、台湾と外交関係を持つ国から8カ国の元首が参加した。

(台湾総統就任式取材班)

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