台湾の頼清徳総統が就任 中台関係は現状維持

就任式で手を振る台湾の頼清徳新総統(左)と蕭美琴 副総統(右)=20日、台北市(辻本奈緒子撮影)
1月の台湾の総統選で当選した民主進歩党の頼清徳主席(64)が20日、新総統に就任した。就任演説で頼氏は「民主、平和、繁栄が台湾の路線だ」と話し、民主主義の台湾を守っていく考えを強く宣言した。頼氏は蔡英文前政権の下で1期4年にわたり副総統を務めた人物で、新政権でも蔡氏の路線を継続する方針を示した。

中台関係について頼氏は「中国は中華民国(台湾)が存在していることを正しく認識し、台湾の人々の選択を尊重してほしい」と述べ、中国政府に対し「平和的に共栄していこう」と呼び掛けた。

台湾の人々に対しては、「中国の主張を全面的に受け入れたとしても、台湾統一の企みはなくならない」とし、一時的な平和と引き換えに中国の圧力に屈しないよう呼び掛けた。

さらに、従来の公式見解に従い、「中華民国台湾は主権ある独立した国家だ」と強調。「中華民国と中華人民共和国は互いに隷属しない」と力強く語り、互いに対等で、尊重し合うという条件の下、交流や対話を行うとした。

頼氏は行政院長(首相)時代に「実務的な台湾独立工作者」と自称し、中国から敵視されてきた。「台湾独立」を総統が公言すれば、中国が武力で介入してくる可能性がある。台湾世論の多数は「現状維持」を望むことから、選挙戦では蔡氏の路線継承を強調することで、有権者からの信任を得た。

就任式に先立つ午前9時、頼氏と蕭美琴(しょうびきん)氏(52)は総統府で、「国父」とされる孫文の肖像画を前にそれぞれ宣誓し、正式に第16代総統・副総統となった。1996年の直接選挙導入後、同一政党が3期連続で政権を担うのは初めて。

(台湾総統就任式取材班)

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