
台湾第3政党・民衆党の総統候補、柯文哲氏は12日、海外メディア向けに記者会見を行い、選挙で勝利すれば他党と協力する意思があると表明。台湾は変革を遂げるために、民進党と国民党による2大政党制を打ち破る必要があると訴えた。1996年に初めて総統選が行われて以来、3人が立候補するのは初めて。
民衆党は総統選で与党・民進党と最大野党・国民党の後塵(こうじん)を拝する状況だが、同時に行われる立法委員(国会議員)選で過半数を獲得する政党がなければキャスチングボートを握る。どの党と連立を組むか問われた柯氏は、「政党間の違いはそれほど気にしないが、できることは協力する。全ての問題でどこかの政党と必ず協力するというわけでもない」と明言を避けた。
民衆党はやや中国寄りとされるが、中国との関係については「対話を望んでいるものの重要なのは台湾の民主主義と生活を守ること」とした上で、「3人の総統候補の中で私だけが米中双方に受け入れられる」と強調。自らが「親日派である」こともアピールした。(台北・豊田 剛)