頼清徳(らい・せいとく)

1959年10月6日、台湾北部・新北市生まれ。台湾副総統で民主進歩(民進)党党首。政治家になる前は医師だった。かつて「台湾独立派」を自認し、中国が最も警戒する台湾の政治家でもある。ただ、最近の言動は慎重で、蔡氏の「現状維持」路線を受け継ぐ考えを示した。各種世論調査で現在支持率トップ。
侯友宜(こう・ゆうぎ)

1957年6月7日、台湾南部・嘉義生まれ。最大野党の中国国民(国民)党の公認候補。現在、新北市長。政治家になる前は警察官僚で、中央警察大学(警察学校)の校長も務めた。台湾海峡問題については、抑止力(Deterrence)と対話(Dialogue)、緊張緩和(De-escalation)を通じて台湾と中国間にある問題の平和的解決を目指す「3D戦略」を掲げている。
柯文哲(か・ぶんてつ)

1959年8月6日、台湾北西部・新竹市生まれ。前台北市長。2019年に台湾民衆(民衆)党を設立し、党首となった。同党は現在、立法院(国会、全113議席)で5議席を有する。政治家になる前は有名な外科医で、台湾大学の教授も務めた。民進党と国民党の二大政党制を嫌う若い世代から支持を集めている。
郭台銘(かく・たいめい)

1950年10月18日、台湾北部・新北市生まれ。本籍は中国・山西省。無所属(9月に国民党を離党)。鴻海精密工業創業者で台湾でも指折りの大富豪。2020年の前回総統選では国民党の公認争いに敗れて同党を離党、無所属での出馬を模索したが、断念した。媽祖(道教で航海・漁業の女神)の敬虔(けいけん)な信徒で夢に媽祖が現れた際、「苦しんでいる一般市民のため、台湾に平和と繁栄をもたらしなさい」と告げられたのが総統選に意欲を示すようになったきっかけだという。