「永遠の友」と惜しむ声絶えず 安倍氏の銅像 台湾で設置

安倍晋三氏の等身大の銅像が台湾南部の高雄市の宗教施設に設置された(紅毛港保安堂のツイッターより)

7月の参議院選挙の街頭演説中に凶弾に倒れた安倍晋三元首相。台湾に対し長年友好的な姿勢を示し続けてきた安倍氏に、親しみを感じる台湾人は多く、事件を受け台湾では悲しみの輪が広がった。

-台湾南部の高雄市に位置する旧日本海軍の軍艦を祀(まつ)る宗教施設「紅毛港保安堂」では9月24日、安倍氏を顕彰しようと制作された等身大の銅像の除幕式が行われた。

台座には「台湾の永遠の友達」と彫り込まれ、その隣の石碑には2018年の台湾・花蓮で地震が発生した際に、台湾に向けて安倍氏が書いた「台湾がんばれ(台湾加油)」の言葉が彫られた。

安倍氏が凶弾に倒れた当日、蔡英文総統は自身のSNSで安倍氏とのツーショット写真を公開し、「安倍元首相は知り合って十数年になる古い友達」で「悲しい」とコメント。「台日関係の深まりに貢献してくれてありがとう」と感謝の念を伝えた。

さらに、1972年の日台断交後に台湾の現職高官が訪日するのは極めて異例のことだが、安倍氏の弔問のため頼清徳副総統は7月11日、東京を訪問した。

8月には民間の企業や団体が主催した安倍氏の追悼音楽会が台北市内で開かれ、日台の歌手らが出演。安倍氏の実弟である岸信夫首相補佐官や高市早苗経済安全保障担当相らがビデオメッセージを寄せた。

ネット上では、10月になっても「本当のリーダーだった」や「台湾の親友、ご冥福をお祈りします」といった安倍氏を悼む声が並んだ。

安倍氏が心砕いてきた日台を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。安倍氏の遺志を引き継ぎ、台湾と共に脅威に対処する強い日本のリーダーが出てくることが願われている。(村松澄恵)

spot_img