
台湾高雄市の宗教施設「紅毛港保安堂」は7月に凶弾に倒れた安倍晋三元首相を顕彰しようと銅像を制作し、完成が間近となった。9月24日午前10時から11時30分まで同保安堂の広場で除幕式を執り行う予定。式の様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信するという。
同保安堂は、安倍氏が「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と発言したことで、米国は台湾に対し明確な立場を示すようになったとし、安倍氏に感謝と敬意を示すため、銅像の制作を決めた。
台湾に対して友好的な態度を示してきた安倍氏に親しみを抱く台湾人は多い。台湾のシンクタンク「台湾民意基金会」が7月19日に発表した世論調査では、71・9%が安倍氏の死去を「悲しい」と答えている。
8月20日には、安倍氏を追悼するコンサートが台北市で開かれ、正面スクリーンには「台湾の親友、安倍晋三元首相」と大きく書かれた文字が映し出された。
同保安堂は戦時中に撃沈された旧日本海軍の第38号哨戒艇艦長と艦艇を祀っており、日本との縁が深い。