トップ国際韓国人権NGO、韓国の「信教の自由」侵害に警鐘 「民主主義の根幹揺るがす」

人権NGO、韓国の「信教の自由」侵害に警鐘 「民主主義の根幹揺るがす」

 欧州に拠点を置く複数の国際人権非政府組織(NGO)、宗教社会学の専門家らが、韓国で共同記者会見を開催した。出席した専門家らは、近年韓国で特定の宗教的少数派に対する社会的なバッシングや、行政・司法による介入が強まっており、「基本的人権と民主主義の根幹を揺るがす深刻な事態」として強い懸念を表明した。

7日、署名した共同声明を掲げるティエリー・ヴァレ氏(左端)、ハンス・ヌート氏(中央)、マッシモ・イントロヴィニエ氏(右端)ら=韓国ソウル(ビター・ウィンター提供)
7日、署名した共同声明を掲げるティエリー・ヴァレ氏(左端)、ハンス・ヌート氏(中央)、マッシモ・イントロヴィニエ氏(右端)ら=韓国ソウル(ビター・ウィンター提供)

 ソウルの外国特派員協会で7日に行われた会見には、オンラインを含め世界各国のジャーナリスト100人以上が参加。韓国の司法・行政当局が特定の宗教指導者らに対して行っている法的措置について、相次いで懸念が示された。特に、「新天地イエス教証しの幕屋聖殿(新天地)」の李萬熙総会長(95)や世界平和統一家庭連合(家庭連合、旧統一教会)の韓鶴子総裁(83)といった高齢の宗教指導者が長期にわたって拘束されている事例が取り上げられた。

 国連経済社会理事会で特殊諮問資格を持つNGO「良心の自由のための団体と個人の連携(CAP―LC)」のティエリー・ヴァレ会長は、「いかなる容疑やバッシングがあろうとも、裁判によって有罪が確定するまでは『無罪推定の原則』が何よりも優先されなければならない」と主張し、「現在の韓国内の動向を見ると、世論の嫌悪感や予断が先行し、高齢の指導者に対する保釈や自宅軟禁といった措置が不当に拒絶されている。これは人道的な観点、国際法上の義務からも著しく逸脱していると言わざるを得ない」と糾弾した。

 イタリアの新宗教研究センター(CESNUR)代表で、専門誌「ビター・ウィンター」の編集長を務めるマッシモ・イントロヴィニエ氏は、こうした日韓における保守系新宗教への激しい攻撃の背後には、外部からの政治工作が関与していると強い危機感を表明した。

 同氏は、中国当局が日韓の保守的な宗教グループを弱体化させるため、水面下で影響工作を展開していると主張。「韓国国内で特定の宗教を『異端』として激しく攻撃しているキリスト教強硬派と協力関係を構築している」と訴えた。

 さらに同氏は、中国当局者や韓国の「異端ハンター」のネットワークに、日本国内で家庭連合の解散などを推進してきた左派も組み込まれていると指摘。「これら3カ国の勢力による国境を越えた『三者協力』が形成され、組織的な宗教バッシングが先鋭化している。特定の宗教を社会の『敵』と見なすナラティブ(物語)をメディアや政治を通じて作り出し、それを基に司法権の乱用が正当化されている。法治国家として極めて危うい一線を越えつつある」と警告した。

 参加したメディアが、日本で家庭連合の解散が確定し、こうした動きは韓国にも波及しようとしているが、国際的な「抵抗」が見られないと指摘したことを受けて、主催団体の一つ「国境なき人権(HRWF)」のハンス・ヌート副代表は、「日本と韓国が同じ方向に進んでいるように見える。メディアはもっと関心を持つべきだ」と訴えた。

 出席者らは、韓国政府、国会に「信教の自由の保護」「司法における中立性と適正手続きの確保」「人道的な国際基準の適用」を求める声明に署名した。(外報部)

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