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「投票用紙不足」論争、政争より真相究明優先【韓国紙】

韓国紙セゲイルボ「社説」

国民の力の張東赫代表は地方選挙の投票用紙不足事態に関して、事実上、全面的な再選挙を要求し、李在明大統領に欧州歴訪前に会談するよう提案した(セゲイルボより)
国民の力の張東赫代表は地方選挙の投票用紙不足事態に関して、事実上、全面的な再選挙を要求し、李在明大統領に欧州歴訪前に会談するよう提案した(セゲイルボより)

 昨日(7日)、野党「国民の力」の張東赫代表は地方選挙の投票用紙不足事態に関して、事実上の全面的な再選挙を要求し、李在明大統領に欧州歴訪前の会談を提案した。張代表は「国民は再選挙を望んでいるのに、あいまいに国政調査に移ろうとしたり、与党が推薦した特別検事で潰(つぶ)そうとしたり、選挙管理委員会の職員数人の交代で終わらせようとすれば、野火のように燃え上がる国民の怒りを決して鎮めることはできない」と指摘。さらに、「1、2カ所(投票所)の問題ではないと考え、国民の力が当選したからといって、その地域を除外して議論すべき問題でもない」と述べた。6月3日の地方選挙敗北で弱まった立場を転換しようとする過度な政治攻勢と言わざるを得ない。

 投票中断など、手続き上の欠陥で選挙全体の信頼を毀損(きそん)したので、その結果は無効だという主張に一理がないことはないが、全面再選挙の主張は過度な面がある。2021年9月、ドイツのベルリン地方選挙で投票用紙が足りなかったり、入れ替わるなどのエラーで無効票が続出すると、翌年、ベルリン憲法裁判所は再選挙を命じた。韓国の憲法裁判所にも違憲かどうか確認を求める憲法訴願事件が続々と受理されている。大統領と第1野党代表が会って談判するようなやり方で、再選挙を決定することはできない。長期的な視点で社会的合意を築いていくべきだ。

 張代表が再選挙と共に「国民の半分が不信する期日前投票もなくすべきだ」と主張したのは、唐突に見える。投票用紙不足は本投票で発生したが、期日前投票をなくして予防できるものなのか。政界の内外では、張代表が地方選挙惨敗に伴う進退の決断要求を避けようと、今回の事態を政争にしようとしているのではないかという疑いが膨らんでいる。

 与野党が、政争よりは今回のような参政権侵害事態が起こらないように真相を徹底究明し、対策を練ることが先決だ。与党「共に民主党」が国政調査を約束しておきながら、野党に国会の院構成から協力せよと前提条件を付けたのは、事態解決の意思を疑わせるものだ。昨日、民主党の韓秉道院内代表は、直ちに交渉に入るとし、「改憲を通してでも(選管委が)牽制(けんせい)を受けるようにする」と述べた。選挙の中立と関連しない一般事務に監査院による常時職務監察を義務付けることは不可欠である。

(6月8日付)

「セゲイルボ」

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