韓国紙セゲイルボ「社説」

李在明大統領が24日、SNSで「イルベ(韓国版2ちゃんねる)のように嘲笑・嫌悪を放置・助長するサイトへの閉鎖、懲罰的な損害賠償、課徴金などの措置を厳格な条件の下で許容するための公論化が必要だ」と表明した。一昨日、盧武鉉元大統領の17周忌追悼式にイルベサイトの利用者と推定される若者たちがアクセスし、嘲笑混じりの行動をしたことが直接のきっかけになった。李大統領の発言は、最近、5・18光州民主化運動(1980年、光州事件)の記念日に合わせて、戒厳軍の戦車部隊を連想させる、いわゆる「タンクデー」イベントを企画したスターバックスコリアを批判したことの延長線上にある。
盧元大統領追悼式の嘲笑や5・18当日にタンク(戦車)を云々(うんぬん)したスターバックスコリアの行為は度を越えたもので、指弾を受けて当然だ。常習的に嘲笑と嫌悪を量産するサイトに対しては、厳しい措置が必要なのも事実だ。スターバックスのイベントが民主化運動を卑下したという論議が起こった直後、スターバックスコリアの代表が解任されたのは当然なことだ。警察の捜査が始まっており、今回のイベントが単に実務陣のミスだったのか、それとも5・18など民主化運動史を貶(おとし)めようとする故意があったのかを見極め、相応の責任を問うべきだ。
スターバックス事態は社会的な感受性と歴史認識、共感能力の不足が生んだ惨事だ。消費者が自発的にスターバックスの不買運動に乗り出したのは、十分に可能なことだ。だが、中央政府の部処(省庁)まで乗り出して、スターバックスに対して全方位的な圧迫を加えるような行為は、やり過ぎだという考えを拭い去ることができない。行政安全部長官(閣僚)が「スターバックスの商品券は使わない」と表明し、法務部(部は省に相当)は大検察庁(最高検)にスターバックス購買内訳の報告を指示した。中小ベンチャー企業部が昨年、スターバックスに授与した国務総理表彰の取り消しの検討を始める中で、国防部はスターバックスと共に進めてきた将兵の福祉事業中断を宣言した。真相究明も終わっていないのに、果たしてここまですべきことなのか疑問だ。
スターバックスの韓国事業権を持つ新世界の鄭溶鎮会長は先に対国民謝罪を行った。米国にあるスターバックスグローバル本社も「徹底した調査」を約束した。それでも政府与党全体がスターバックス叩(たた)きに加勢する雰囲気だ。かつて日本の福島原発汚染水(処理水)放流事態の時に展開された日本製品の不買運動を連想させるほどだ。スターバックスの店員たちさえも「私たちまで非難される」と被害を訴えるとは、気の毒と言わざるを得ない。「選挙を意識した政略的な世論裁判」という批判を受けないためには、政府・与党ともに慎重なアプローチが必要だ。(5月25日付)





