韓国紙セゲイルボ「社説」

ドナルド・トランプ米大統領が韓国を含む5カ国を指名し、ホルムズ海峡に軍艦を派遣するよう公開で要求し、波紋が広がっている。トランプ大統領がSNSに載せた書き込みを総合してみると、イランのホルムズ海峡封鎖を解くために米軍が対イラン空襲を繰り広げている間、韓国などホルムズ海峡の封鎖で石油輸入に支障をきたす主要諸国が軍艦を送り、商船護衛などの任務を遂行して欲しいというのだ。米国・イラン間の戦争で、中東情勢が最悪に向かう状況で浮上した今回の要求は、韓国政府にとって非常に重くて危険な課題を投げ掛けている。
政府の悩みは深くなるほかない。トランプ大統領が軍艦派遣を要求した韓国と日本、中国などはホルムズ海峡を通じて原油を輸入する国々だ。だからホルムズ通行の受益国が中東地域の安全保障に寄与しろということだ。米国の要求を無視すれば、韓米防衛費分担金交渉や自動車関税などの通商分野で厳しい代償を払う可能性が高い。しかし、米国主導の軍事行動に深く足を踏み入れてイランとの関係が破綻する場合、エネルギー安全保障自体が揺らぐ可能性がある。
青瓦台(大統領府)は昨日、「韓国国民の保護とエネルギー輸送路の安全確保のための方策を総合的に考慮し、多角的に模索している」という原論的な立場を明らかにした。トランプ氏の要求レベルを綿密に把握することが急務だ。公式要請が来れば、日本など同様の境遇に置かれた国々と緊密にコミュニケーションを取り、共同対応の余地を探らなければならない。文在寅政権だった2020年に、ホルムズ派兵論議を賢明に解決した事例を見習うのが良いだろう。当時もトランプ政権はわれわれにホルムズ海峡共同防衛のための多国籍連合軍(国際海洋安保構想・IMSC)への参加を要求した。われわれはアデン湾で活動中の清海部隊(海賊対処部隊)の作戦範囲をホルムズ海峡まで広げて、防御的な護衛に限定する折衷案を選んだ。
局地的な挑発水準だった2020年とは異なり、今回は戦争状況だ。イランがホルムズ海峡を全面封鎖して機雷を設置し、韓国商船保護の過程で交戦が発生する可能性が高い。そうすれば、わが将兵の安全が実質的な脅威を受けることになる。国会同意の必要性も提起されるだけに、国会とも緊密に疎通しなければならない。「安全保障タダ乗り論」に基づいたトランプ氏の「同盟の現代化」要求を満たしながらも、国益を守り抜く戦略的で創意的な代案を模索しなければならない。政府の外交力が国家の命運を決めるという重大な事実を忘れてはならない。
(3月16日付)
「セゲイルボ」





