韓国紙セゲイルボ「社説」

韓国紙セゲイルボ「社説」
産業通商部(省)が5日「レアアースサプライチェーン(供給網)総合対策」を発表した。「アップストリーム(鉱山開発)→ミッドストリーム(分離・精製)→ダウンストリーム(完成品生産)→再資源化」というレアアース生態系のすべての周期を網羅する政府レベルの最初の対策だ。レアアースは半導体や電気自動車、防衛産業などの核心素材で、「産業のビタミン」に例えられる。レアアースがなければ、健康な産業生態系は維持できない。
中国のレアアース統制措置が出るたびに韓国の産業が発作を起こしたが、断片的な対策にとどまってきた。開発部門では中国に代わる多角化に進捗がなく、産業用の素材に加工するミッドストリームの技術・インフラは事実上、皆無なのが実情だ。再資源化も、環境問題で高コストの構造から抜け出せなかった。磁石など完成品の生産基盤さえも、国内需要に対応し切れないレベルだ。
今回の対策には、レアアースの供給源多角化のための資源外交強化が含まれた。かつて李明博政権時代にも施行された政策だが、政権が変わるや否や捜査対象になる紆余(うよ)曲折の末に中断された。二度とそのような愚を犯してはならない。レアアース埋蔵量が世界2位のベトナムやインドなどの鉱山開発権を先制的に確保していかなければならない。国内のレアアース生産施設に対する投資補助や再資源化生態系の活性化に向けた規制の合理化措置も実行が問題だ。過度な環境規制を緩和し、分離・精製・製造施設に対する否定的な世論を和らげることは、政府の役割だ。
中国は全世界のレアアース鉱山生産の60~70%、製錬・分離工程の85~90%を占める。完成品であるレアアース磁石市場のシェアも80%以上で、絶対的だ。レアアース原材料の対中依存度が90%に迫るわが国が、自立努力で一気に自給率を高めることはできない。独自的なサプライチェーン協力体制の構築に乗り出した米国や日本などの友好国とも手を組まなければ、「脱中国」を夢見ることはできない。韓国は米国主導で4日(現地時間)発足した核心鉱物貿易ブロック「フォージ(FORGE)イニシアチブ」の前身である鉱物資源安全保障パートナーシップ(MSP)で議長国を務めてきた。議長国の任期は6月までだが、その後も先導的な役割を担い、米国主導のサプライチェーンに乗るべきだ。
米中のレアアース主導権競争は、危機であり機会だ。中国との不必要な摩擦を減らす外交的な努力も緊要だ。フォージイニシアチブへの参加が、「中国排除」と映らないように「サプライチェーン安定化」という名分を掲げる必要がある。これと共にレアアース備蓄量を増やし、供給不足の事態に韓国企業が耐えられるゴールデンタイムを確保すべきだ。
(2月6日付)
「セゲイルボ」






