トップ国際韓国無人機の北朝鮮領空侵犯、相互過敏反応望ましくない【韓国紙】

無人機の北朝鮮領空侵犯、相互過敏反応望ましくない【韓国紙】

韓国紙セゲイルボ「社説」

無人機(ドローン)が南側軍事境界線(MDL)を越えて北朝鮮地域に入る事態が発生し、朝鮮半島の緊張を刺激している(セゲイルボより)

 最近、無人機(ドローン)が南側の軍事境界線(MDL)を越えて北朝鮮地域に入る事態が発生し、朝鮮半島の緊張を刺激している。北朝鮮の金正恩総書記の妹である金与正労働党副部長は11日、談話を通じて「韓国発の無人機がわれわれの領空を侵犯した」とし、「事態の本質はその行為者が軍部か民間かというところにない」と語ったと朝鮮中央通信は伝えた。かつて韓国側に無人機を飛ばして龍山の大統領室近くまで偵察した北朝鮮だ。これほどの開き直りもない。

 国防部(部は省に相当)は北側の反応が出るや否や「韓国軍は該当無人機を保有しておらず、無人機を運用した事実もない」とし、「北朝鮮を挑発したり刺激したりする意図はない」と表明した。緊張の高潮は望ましくないが、それでも過度の対北低姿勢はまずい。北朝鮮がさまざまな挑発で南南葛藤(韓国内の内部対立)を画策しても一言半句すらなかったことを忘れてはならない。

 韓国軍が調査に着手したが、李在明大統領が直接乗り出して強い捜査指示を下した点は多少異例である。李大統領は「民間無人機の浸透なら重大犯罪」とも言及した。大統領の発言は、北朝鮮の主張に力を与えるものであり適切ではない。李大統領は7日、中国国賓訪問で行った同行記者団との懇談で「われわれは長い間、北朝鮮に対して軍事的攻撃行為を行った」と述べた。尹錫悦前大統領が12・3非常戒厳宣布の名分を積むために平壌無人機投入作戦を断行した容疑で起訴された点を念頭に置いた発言と解釈された。

 この発言が出ると、韓国動乱と延坪島砲撃、天安艦暴沈など北朝鮮の数多くの挑発は何なのかという反発が飛び出した。北に入った無人機は、軍当局が捕捉できなかったことが確認された。境界地域の警戒に失敗したとの批判を避け難い状況だ。李大統領は捜査指示に先立ち、こうした弱点を先に厳しく指摘するべきだった。

 誰でも無人機を保有し、不純な意図で北側に飛ばすことができる。今回のような突発事態の再発防止のための措置が必要だ。民間無人機の飛行制限区域の管理を強化し、操縦者の教育と処罰の規定を整備するなどの対策づくりが急がれる。政界も北朝鮮の反応を過度に強調したり、政略的な攻防の素材とするなら、不要な恐怖と対立だけを増幅させるだけだ。

 無人機の特性と朝鮮半島の南北対峙(たいじ)の状況を考慮すると、単純な事故あるいは逸脱的な行為が、ともすれば偶発的な軍事衝突に飛び火する恐れもある。こうした時こそ、南北双方が冷静で節制された対応を通じて朝鮮半島の緊張を管理する姿勢が求められる。

(1月12日付)

「セゲイルボ」

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