韓国紙セゲイルボ「社説」

野党第1党「国民の力」が23日、釜山を皮切りに全国を回りながら与党を糾弾する場外闘争に突入した。検察の大庄洞控訴放棄への外圧疑惑と与党側の司法府圧迫などを糾弾しつつ、世論結集に乗り出すということだ。黄教安元首相逮捕の直後、張東赫代表は「われわれが黄教案だ」と言って、岩盤支持層と声を一つにしている。法案一つ通過させられない少数野党だが、そうであるほど国会内で与党の政策と法案が国益と民生に合致しているのかを執拗(しつよう)に問わねばならない。来年の予算案審議が最終段階に入った。このような重要な時期に場外に飛び出した野党に拍手を送る国民は多くないだろう。
国民の力は非常戒厳宣言から1年が過ぎるというのに、尹錫悦前大統領の泥沼から抜け出せずにいる。尹前大統領は弾劾され内乱容疑で裁判を受けている。党内でも尹前大統領と決別しなければならないという声が少なくないが、張代表は「家ウサギ」(固定票)だけ守る戦略で一貫している。その間に中道層は一人またひとりと背を向けている。最近の韓国ギャラップ調査では、来年の地方選挙で「与党候補が多く当選しなければならない」という回答が1カ月前の調査より3%増え、「野党がもっと当選しなければならない」との回答は1%減った。国民の力の振る舞いが中道層の民心と衝突しているという反証だ。与党の失点が国民の力の得点につながっていない理由を省察してもらいたい。一日でも早く尹前大統領と決別し、党を刷新しなければ未来は開かれない。
岩盤支持層に頼る動きは与党「共に民主党」(民主党)も五十歩百歩だ。民主党は党代表・最高委員の選出時、権利党員(党費を収め、代表投票権のある党員)の投票権を強化する方向で党憲・党規を改正しようとしている。17対1水準の代議員・権利党員の投票反映比率を1対1に変えて、党員主権を強化しようということだ。鄭清来代表は前回の党大会で権利党員の圧倒的な支持のおかげで党代表となった。それで、党内では党憲・党則改正が鄭代表再任のための整地作業だという批判が出ている。
民主党の権利党員は、湖南(全羅道地域)と首都圏に集中している。党内の力学構造に関わりなく、今回の改正が特定地域の投票心理を過大評価する副作用を生む可能性がある。全国政党を目指す民主党の歩みにも障害になりかねない。鄭代表はユーチューバーの金於俊氏が作ったオンライン新聞を「民心のバロメーター」と褒めちぎった。このような代表体制において、権利党員の影響力がさらに強まれば、党内の合理的な声はさらに委縮するだろう。協力政治の空間もさらに縮小せざるを得ない。
(11月24日付)
「セゲイルボ」





